ポルトガル旅行記 その13 リスボン市電博物館
男たるもの旅先に交通系博物館があると行きたくなるものです。今回のポルトガル旅行ではポルトとリスボンに目を付けていました。先述のように、ポルトの博物館はまさかの一時的閉館ということになってしまい、訪問することができませんでした。それだけにリスボンのには一際大きな期待を抱いていました。
結論から申し上げると、行った甲斐がありました。ガイドブックなどではどのように記述されているかわかりませんが、行くべきところではないでしょうか。入場料4€ですよ、行くしかない。
参考URL:Museu da Carris
リスボン中心部から市電15番に乗りましょう。大きな橋をくぐると進行方向左手に見えます。乗り過ごしても次の停留所から近いので大丈夫です。実は乗り過ごしてしまったのでちょっと戻りました。こちらです。
現役の車庫や修理工場も兼ねているので、車両がいっぱい。
車両基地のゲートのようなところから入り右手に入口がありました。ちなみに職員らしきおじさんが迎えてくれました。ずいぶんとVIP待遇でした。4€なのに。入るとまずはcarrisの歴史などをパネルで説明。
昔の切符や笛等。
楽団も持っていたようです。
このように順番に見ていくと次第に建物の奥の方になります。そのあたりで入口で出迎えてくれたおじさんが再び登場。次行くかね?と言わんばかりのジェスチャーに従い、案内されるまま外へ。次の建物へは少し距離があるのか、市電に乗せてくれます。しかも自分達のためだけに。貸切状態です。
車両はこちら。
豪華仕様です。建物間のほんの束の間の移動とはいえ、博物館側のサービスにとても驚きました。
貸切電車で車庫に到着。2台のバスが迎えてくれました。イギリスの2階建てバスを導入していた時期があったようですね。欧州大陸でイギリスのものを導入するとはちょっと珍しく感じました。
車庫の外観です。この移動式のレールで車両の出し入れをしたんでしょうね。
中に入れば過去の車両達が。写真にはありませんが馬車時代のまでありました。
個人的にはこの丸目二灯で少し角ばった901シリーズが気に入りましたが、残念ながら1991年をもって引退したとのことです。撮影した説明板を読んでいて気が付きましたが、このシリーズの車両(910号)が高知に売られたと書いてありました。現在土佐電気鉄道910形として活躍しているようです
こちらは1991年に引退したダイムラー製のバス。daimler victory。片側三扉なんて関東バスのようではないですか。
運転席の様子。STOPの表示がかわいらしい。よく見るとギアの並びが逆になっていました。一番左側の上に3、その下に4となっていました。
印刷工場まで持っていたようです。
そして再び、貸切電車に乗って次へ。
この棟にはバス・トラックが展示されていました。こちらは1957年に導入された、FORD THAMES TRADER。1993年に引退したわりにはあっという間にボロボロとなってしまったようです。
歴代のバスが並んでいますが、顔がほとんど見えない。。。
これでおしまいです。最後に帰りがけに入線してきた車両を車庫に入れるため、手動でポイントを切り換えるオヤジの姿をパチリ。蹴りを入れてポイントを切り換えていました。
貸切電車もさることながら、欧州大陸にありながらイギリスとの意外な関係を教えてくれた博物館でした。