再びドイツへ。ドイツ博物館交通センター館 試作車
ついに第一歩を踏み入れました。マニアの敵、うるさい子供達もいません。ゆっくりと歩を進めましょう。まず目に飛び込んできたのは試作車達でした。
こちらはADAC(ドイツ自動車連盟)仕様のFIAT500。電気自動車のようです。1980年代に都市交通におけるガソリン車やディーゼル車の代替として開発された電気自動車。最高速度は100km/hに達しました。1986年にはスイスで賞を受賞をしました。しかしながら走行距離が60kmと短く、価格も高価であり性能もガソリン車やディーセル者に及ばす成功を収めることはできませんでした。
この車ガルウィングなんですよね・・開けて状態で展示してほしかったな。
こちらはご存じトヨタ・プリウス。博物館に行くとやはり欧州メーカーがほとんどですので、その中に国産車が展示されていると、ついに国産メーカーの車も自動車の歴史の一部として世界に認められたのかなと思います。
元ネタがルノー・トィンゴとは思えない、SWISSAUTO・SMILE。360ccのエンジンと軽量化した車体で30km/Lを目指した低燃費車です。
こちらはOPEL・MANTAを元に1975年に造られたGT2と言われる試作品です。デジタルメーターなど先進的装備と近未来的デザインを持っていましたが、市場に出ることはなく1978年にドイツ博物館に寄贈されました。
1981年にシュツットガルトの自動車研究機関が制作したUNI-Carと呼ばれる試作車。低燃費な直噴4気筒ディーゼルエンジンや乗員を側面から保護する装備、そしてまた対人衝突に備え初めて衝撃を吸収するフロント部分を作りあげるなど、現在の車において必須の装備が盛り込まれている試作車です。
再びドイツへ。ドイツ博物館交通センター館
ドイツといえば科学技術!自動車!鉄道!飛行機!という訳で殿堂であるドイツ博物館を見逃すことはできません。とはいえ限られた日程ですので、今回は飛行機を諦め自動車と鉄道があるドイツ博物館の分館のみにしました。
Deutsches Museum: Visitor information
地下鉄のschwanthalerhohe駅(どう発音するか想像もつかない。ドイツでは駅名を覚える時、全部覚えようとするのは不可能です。最初と最後の三文字くらいにして、間違ったらしょうがない。くらいの気持ちでいいと思います。)で下車し、日曜日で人気のいない街を適当に彷徨い、かたつむりに到達しました。
かたつむりに向かって右に、あのマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」初演の地でもある建物が目に飛び込みます。もうこの時点で脳内には大音量で千人の交響曲の冒頭の、「Veni,creator spiritus!」(来たれ、創造主たる聖霊よ!)が流れ始めました。
館内には初演時の様子が書かれたパネルがあり、当時の様子をわずかながらも伝えてくれます。
1910年9月12日と13日に作曲したマーラー自身の指揮で初演されました。マーラーはこの8か月後世を去ったと思うと何やら感慨深いものがあります。
さぁ、いよいよです。もう一度脳内で千人の交響曲が冒頭から再生されました。
再びドイツへ。ミュンヘン中央駅。
未だに「だんけしぇん」と言うのが精いっぱいでドイツ語はさっぱりな私の脳に、唯一刻まれているのが、「Hbf」。そうです、「Hauptbahnhof」こと、いわゆる中央駅と訳される、その都市の中心的な駅のことですね。この単語だけは迷路のような路線図の中でも目ざとく見つけることができます。勿論ミュンヘンでも行きました。駅構内には売店などもあり賑やかな感じです。そしてきれい。変な人もあまり見かけませんでした。構内には飲食できるところもあり、多様な料理が選べました。お寿司もありましたよ。
ホームに目を向けてみると、さすがミュンヘン東欧が近付きます。こちらはオーストリア国鉄のRAILJET、ザルツブルグ~リンツ~ウィーン~ブダペスト行き。乗ってみたくなりますねぇ。高速列車ではないのですが、最高速度230km/hを誇っています。塗装も落ち着いた感じでいいですね。
この客車はスイス国鉄。
1969年デビューの218形ディーゼル機関車。ご覧の通り重連が可能となっています。元々はV160形ディーゼル機関車から派生したので、外観は似通っています。
ドイツの誇るICE。第一世代のICE1ですね。まだ走ってるとは思いませんでしたが、そのうち淘汰されるでしょうから見られてよかった。
先頭車両は機関車で、いわゆる動力集中方式を採用しています。最高速度は280km/h。だいぶ古いのではと思っていましたが、調べてみると2005~2008年に改修工事を受けていました。
最高速度330km/hを叩き出すICE3と、巨大な二階建て近郊型電車(ボンバルディア製763~767形)
様々な列車が発着する中央駅は見ていて飽きませんね。
再びドイツへ。ミュンヘン市内その2
ミュンヘン市内(中心部)の様子です。
まずはガイドブックにも必ず出ているマリエン広場にそびえ立つ市庁舎。実は新・市庁舎なのです。1867~1908年の間に建てられたネオ・ゴシック建築の壮麗な建物。正直なところもっと古いモノかなと思っていました。時計塔です。機械仕掛けの人形が一定の時間になると動くというやつです。登れたりもするんですが、今回は登りませんでしたね。
こちらはバイエルン州立歌劇場、日本でもN響との共演で有名だったサヴァリッシュが監督を務めていました。また、クナッパーツブッシュ、戦後のショルティ、クライバー、メータ、2018年からベルリン・フィルに転出するキリル・ペトレンコなど著名な指揮者が出演していました。
ドイツといえばビール!という方にはホフブロイハウス。ジョッキは1Lという特大サイズなのでご注意を。さすがに1Lのジョッキは重く、思わず両手を使ってしまいましたが、ここは片手でいくべきでしょうね。
歌劇場の脇の通りは、高級ブティックが軒を連ねています。建物もきれいです。
今度は東の端(といっても歴史的地区の東端ですが)のISARTOR(イザール門)、元を辿れば14世紀に遡る門です。
その門から再び市の中心部へ。途中にあったマネキン屋?のような店舗。ちょっと怖いです。
中心部に戻ってきました。歩き疲れてきて写真を適当に撮っている状態となってしまいました。
市電のホームにあった新聞販売の箱。アメリカのようです。ドイツ語はわかりませんが新聞の雰囲気からするとスポーツ新聞みたいなものなのかなぁ。
最後は屋上にバス・トラックメーカーとして有名なMAN社の広告を掲げるこの建物。MANの広告は見た事がなかったので、ついつい撮影してしまいました。
MS61形引退。
先日、RER A線に乗るためAUBER駅に行ったところ、先頭部分に珍しく職員がいました。聞いてみると、A線の中で一番古いMS61形の最終列車が間もなく来る。とのことでした。これは乗らねばと思い、その場でしばし待機。あと5分くらいで到着とのこと、日本と違い静かな感じ。職員が記念のポストカードを配布していましたが、あまり貰う人はおらず。。。興味ない人が多かったかな。
そして最終列車が到着。入線時には、最終運行を告げる旨のアナウンスもあり、少し寂しい感じがしました。
やはり先頭は人が多く乗車できませんでした。ビデオカメラを構えて撮影に励んでいるおじさんなど、男性が多かったですね。
ひと駅だけ乗車し、次のCHATELETで下車しました。車内では走行音を録音する人や、車内の様子を撮影する人などで、少し混んでいましたね。
先頭は大盛り上がり、同好の士で占められております。終点での様子はyoutubeにありますので、見てみるのもいいかもしれません。
配布されていたポストカードの一部。MS61形は何回か顔を直していますが、初代が一番よかったのでは・・
デビューは1967年、今のRER B線の前身ligne de sceauxでした。それから50年の長きに渡り活躍しましたが、25000Vに対応していないとか2階建てに比べ劣ってしまう収容人員など理由は色々あったと思いますが、引退となりました。
下の写真は在りし日の姿。
現行のB線よりきれいな状態でしたので、B線でまた使ってくれたらなぁなどと妄想していましたが、25000Vに対応してないのでやっぱり使いづらいんでしょうね。ちなみにこの電車はいわゆる吊り掛けでしたので、モーター音も楽しめたというまさに鉄オタ向けのモノでしたので、残念ですね。
風前の灯、RIB形。
パリから郊外へ向かって幾つか線路が延びています。RATPが運営するRERやSNCFのTRANSILIENなどがそれにあたります。SNCFが運行しているTRANSILIENのかつての主役のひとつ、RIB形がだいぶ数を減らしており、いまや北駅からのP線やPONTOISEからのH線の支線で細々と生き延びているのが現状です。※ちなみにPONTOISEからのH線の支線でゴッホが晩年を過ごしたAuvers-sur-Oiseという町に行けます。ゴッホが描いた教会や畑、弟テオと一緒に眠るお墓もあり、絵画の好きな方にはおススメの場所です。
元々は1965~1971年の間に配備されたZ6100形なので、40年以上に渡り活躍してきたものです。以前はステンレス丸出しの感じでしたが、RIB形となってからは内外装を変更しました。特に内部は2+3列のシンプルなシートでしたが、改装後は2+2となり一人あたりのスペースが拡大されました。個人的には2+3列のシートにだらりと座るのがよかった気もします。。先日珍しく東駅にいたRIB形。ラッシュ時の運用のためでしょうか。
じつは電車ではなく、編成の後部に機関車を連結しています。そして上の写真のように客車の最後部の車両に運転席を設けているので、機関車が先頭の場合は日本でもよくある形で走行となりますが、折り返しの場合は運転席のある客車が先頭で機関車が後ろから押すといった少し見慣れない光景となります。
東駅での新旧交代の図。Z50000形に置き換えられようとしています。
再びドイツへ。地下鉄&トラム
今回、あまり地下鉄やトラムは使わず主に徒歩で観光しましたが、わずかながらも利用したので、その記録です。ミュンヘンもベルリンと同じく地下鉄に改札はなく、刻印機がホームに下りる階段のところに設置されているだけでした。
地下鉄構内は清潔で明るいドイツ風でした。ついでに車両もベルリンと同じタイプ・・・車内も同様ですね、やたら棒が目につく感じです。
床にガムの跡やゴミがない・・パリの地下鉄利用者からみれば驚きです。
きっちり10分おきに来る列車。
これはトラム車内の刻印機。トラムは新型になってもこのデザインは変わらなそう。単なる箱、それ以外の何物でもない感じがします。車内のコンセプトに合せるなんて発想はなかったのかと思いました。
州立歌劇場付近で見つけた旧型。貸切のイベント列車として使われているようです。このカーブのあるデザインがいいですね。カクカクした新しいタイプより好ましい。